NOW LOADING

2021.02.24

OFFICIAL

message

「アルトデウス: BC」宣伝プロデューサーから皆さまへ大切なお願いです

皆さん、こんばんわ。

MyDearest『ALTDEUS: Beyond Chronos(以下、アルトデウス: BC)』宣伝プロデューサー川野優希です。

この度は皆さまにお伝えしたいことがあり、筆を取らせていただきました。

本日、2021年2月24日(水)は『アルトデウス: BC』のPlayStation VR版"先行予約"の最終日です。

2020年12月4日のOculus、2021年2月19日のSteam版に続き、いよいよ事前に発表していたプラットフォーム展開がPSVRでいったんの最終章を迎えます。ここまで多くの応援をいただきまして、誠にありがとうございました。

まだまだ『アルトデウス: BC』の宣伝活動は続きますが、一つ大きな区切りの日となりますので、宣伝担当としていくつかお話をさせていただければと思います。

少し長くなりますが、お付き合いいただけると嬉しいです。

VRゲームの宣伝は難しい

この仕事を始める前から思っていたことがあります。

先日、僕の自室にあるアイデアノート(宣伝のアイデアやネタ作りのために使用しているネタ帳)を見直してみました。

多分、深夜に書いたのでしょう。デカデカと【VRゲームの宣伝は難しい】と書いてありました。

そうなのです。毎日思っていますが、VRゲームの宣伝は難しいのです。さらに、VRのアドベンチャーゲームとなると一層ハードルが高くなります。

まずは画面映え。ゲームの魅力を伝えるために、ゲーム画面を用いた説明や動画は非常に大切なものです。

ただ、前作『東京クロノス』の時でも感じたことなのですが、VRゲーム(特に弊社タイトル)は2次元のフォーマットで【単純に】出力すると、魅力がきちんと伝わりません(正確には初出以外)。というか、VRで体験する時と比較すると明らかにギャップがあります。

宣伝する上で、この点は大きなハードルです。記者発表やクラウドファンディングから応援いただいているユーザーの方はお気付きだと思うのですが、極力ゲーム画面を見せずに宣伝を行ってきました。

極端に言ってしまえば、「どのみち本当の魅力を伝えられないのであれば、違ったアプローチで勝負するしかない」という考えが僕たちにはありました。

ただ、前作『東京クロノス』ではできたユーザーさん(制作共犯者の方々)たちと近い距離を保ち、プレイした感想を聞きながら制作するというスタイルが『アルトデウス: BC』ではできません。端的に言えば、社会状況の影響です。

前作と同じことは現実的にできない。

そんな状況下でどうすればいいのか。以前も『インタラクティブストーリーズ featuring 鬼頭明里』で少しお話ししましたが、僕が2019年の年末ころに構想していたスケジュールは全部白紙になりました。

宣伝プランを全部壊して、作り直す。そんな時に立ち返ったのが、新しいIPを愛していただくこと、MyDearestとしての価値観に興味を持っていただくことでした。

2020年7月22日。

『アルトデウス: BC』のオンライン記者発表会を行った運命の日です。

司会に『東京クロノス』では 二階堂華怜、『アルトデウス: BC』ではアニマを演じていただいた石川由依さん(MyDearestの看板女優!「昨日の林修の今でしょ!講座 特別編 声優はスゴいんだ!! 今、声優でしょ!3時間SP」最高でしたね)をお招きし、鬼頭明里さんが主演のクロエを演じることを発表した日。今でも思い出深いです。

鬼頭さんがクロエに決まったのは、クールで繊細な芝居の中にどこか優しさを感じさせる声質が決め手でした。石川さんにはこれまでにない役を演じていただきたいという希望で、アニマ役をオファーしました。また、アニマだけは日本語版も英語版も石川さんが共通で演じています。

EdmIw2nU0AACAsk.jpeg

その一週間後には、クラウドファンディングの発表。ここで初めて「VRムーブメント」というキーワードを発表しました。自分たちが手を上げて「日本のVRを、日本を盛り上げよう」という意思を表明するコンセプトにご賛同頂けたこと、本当光栄に感じています。

1650人。今でもハッキリ覚えている支援者数は僕たちの誇りです。

EgrWYylU4AIwCZk.jpeg

初日にはご支援いただいた方に直接お礼を伝えるべく、ライブ配信を行ないました。

岸上さんや監督、千田さんら(敢えて普段どおりの呼び方で書かせて下さい)と名前を読み上げてお礼をお伝えするだけという配信ですが、対面でお礼を伝えることが難しい状況下でもキチンとお礼をしたいという姿勢に社風が現れているなぁと感心したものです。

そして、クラウドファンディングの最終日には、コーコ役の奥野香耶さん(浴衣!)と柏倉晴樹監督(浴衣!)と僕の3人でライブ配信。

ここでは奥野さんのキャスティング秘話やクロエとコーコの出会いのシーンを音声で初披露するなど、当時の出せる範囲でしっかりとお楽しみいただける内容を目指しました。

改めて少しお伝えすると、僕はLAMさんからコーコのイラストが上がってきた段階で奥野さんの声が浮かんでいました。どこまでも優しくて、どこまでも深くて、手が届きそうで届かない。そんなコーコを演じていただけるのは奥野さんしかいない、と。

今でも覚えているのが、奥野さんの初収録日。監督と二人でスタジオを出て際、「奥野さん(のコーコ)どうでした?」、「(笑顔で)コーコでした」という会話です。本当に奥野さんにコーコを演じていただけてよかった。

EgqjMD9U8AEt1Pa.jpeg

9月、司会にジュリィ役の芹澤優さんをお招きし、『Oculus Quest2』についてGOROmanさんと語り合うライブ配信を開催しました。「ガラコス」だったりとパワーワード連発の解説動画は、『アルトデウス: BC』という作品の枠を超えて、VRを世に広げることを目的に配信したものでした。芹澤さんに関してはもう少し後で。

EiPwSvEU4AAtQ7c.jpeg

10月には番宣番組である『インタラクティブストーリーズ featuring 鬼頭明里』がスタート。番宣番組という枠組みですが、番組の目的自体がVRの裾野を広げるという目的のため、作品から離れたお話ばかりしています(沢山のお便りありがとうございます)。

発売の一ヶ月前には番組内で、鬼頭さんが『アルトデウス: BC』をプレイいただきました。

ただし、番組で流れたのは画面はなく音声のみ。声とゲームから漏れ聞こえてくる音のみで作品の面白さを伝えるという今の時代とは逆向したような企画を行ないました。

僕、昔からアニラジや声優さんのラジオが大好きで。昔のラジオってこういった企画がよくあったんですよ。テレビでやるような企画を敢えてラジオでやって、想像力を掻き立てたりとか。

VRヘッドセットを被った状態でご体験いただくことのできない発売前であれば、画面も見せずに敢えて音声だけで想像力を膨らませていただこうと。番組を聴いてくださっている方は「早くプレイさせてくれ〜」という沢山のコメントをいただきました。僕たちも同じ気持ちでした。早くVRヘッドセットを付けてプレイしていただきたいと思っていました。

EspXxRrUwAE7Bjf.jpeg

2020年12月3日。

『アルトデウス: BC』発売直前"LiVE配信"! VR of VICTORY 2020をライブ配信。その前日には芹澤優さんと一緒に直前番組を配信しました。

前日配信では、芹澤さんと共に『アルトデウス: BC』の世界観などをお話しすると共に、 ノアのライブ曲「Sound of Victory」を世界初オンエアー。実はR!Nさんが翌日にライブで歌うことが決まっていたので、事前に流した形になります。

ジュリィって独特な味わいのあるキャラクターですよね。

多分、恐い声質の人がそのまま恐い声と芝居で演じたらメチャクチャ恐いキャラになったと思うんです。

ただ、芹澤さんにジュリィを演じていただけたことで、深みと恐さの中に可愛らしさが生まれました。これは上記の番組内でお話ししましたが、収録初日に1ページに1時間以上かけて、さらに再録までしました。

監督のこだわりに対して、役者魂を燃やして応えてくれた芹澤さん。その結果、生まれたジュリィは非常にユニークで素晴らしいキャラになったと思っています。※小説『ALTDEUS:Beyond Chronos Decoding the Erudite』もよろしくお願いします。ジュリィのお話しです。

『アルトデウス: BC』発売直前"LiVE配信"! VR of VICTORY 2020はイベント初出演となるノア役の花守ゆみりさん、記者発表会以来となる石川由依さん、ノアの歌を担当しているR!Nさん。そして、サプライズゲストとして奥野香耶さんにご登壇いただきました。

鬼頭明里さんにも動画でご参加いただきましたね。※ゲームをクリアした方は、もう一度あのライブ配信を見ると、見え方が変わるかもしれません。

花守ゆみりさんについてもここで少しお伝えします。実は『アルトデウス: BC』のキャスティングで一番難航したのはノアでした。

花守さんのインタビューにあった通り、とにかく役としての難易度が高い(キャラクターの性質上、息づかいなどを入れないというこだわりは花守さんからの提案でした)。

まだPSVR版が未発売ですので詳細は伏せますが、とにかく演技力が求められるキャラクターです。

EoTt17RVoAI792m.jpeg

そうした背景があったので、『アルトデウス: BC』が世に出た時、「ノアちゃん可愛い!」というワードを見てすごく嬉しかった。

男性キャストについてはまた後日お話したいです。ここにも沢山ドラマがあるので、どこかでしっかりとお伝えさせて下さい。

作品が生まれた背景や気持ちを伝える

さて、ここまでの宣伝活動(主に大きな配信関連)を振り返りました。

改めてになりますが、発売前の時点でゲームの映像を流したり、役者と一緒にプレイしたりというアプローチを取らなかった一番の理由についてお話させて下さい。

ゲームの画面を見るだけで満足してほしくない。『アルトデウス: BC』は、体験してはじめて本当の意味で体験したと言える作品です。

僕は、『アルトデウス: BC』を中心に集まった人々の姿を発信してきました。

前述した役者の皆さんは勿論、プログラマやアニメーターのメンバーたちは、これまでに無い体験を作るために本当に全力を尽くしてました。

僕はクリエイターではありません。ただ、クリエイターの仕事は側で見てきました。マシンアクションがどうすれば素晴らしい体験になるか?ということで、ずっと会議をしていたり、VRならではの演出、楽しみ方、前作からパワーアップさせるための演出についてそれぞれが常にこだわっていたり。

VRの物語体験ってガラス細工みたいなもので、少し違和感があるだけで全部が台無しになってしまうと僕は思っています。没入感が高すぎるがゆえに、普段なら気にならないものが気になりすぎてしまうというか。

圧倒的な没入感の中で体験するからこそ、繊細な気配りが制作にも必要なのだと僕は思います。

本日、『ファミ通・電撃ゲームアワード2020』のアドベンチャー部門にノミネートされたことが発表されました。

僕たちが作ってきた作品がこうした場にノミネートされることは本当に光栄で、言葉にできないくらい嬉しいです。改めてこの場を借りてお礼をお伝えさせてください。本当にありがとうございます。

AmazonでのPSVR版先行予約をお願いします

前述しましたが、VRゲーム(特に弊社タイトル)は2次元のフォーマットで【単純に】出力すると、魅力がきちんと伝わりません。

【単純に】と書いたのは、インフォメーションだと伝わらないという意味です。今井麻美さんや山下七海さん、 亜咲花さんなどファミ通さんの配信でプレイいただいてお気付きだと思うのですが、"本当に楽しんで"プレイしていただくと第三者には伝わります。

制作側の場合、どうしても慣れがでてしまい"説明"になりがちです。説明ではなく、楽しんでプレイいただく方が増えることで『アルトデウス: BC』のユーザーさんはもっと増えると感じています。

OculusやSteam版が発売されたことで、『アルトデウス: BC』の実況が増えることを願っています。

PlayStation VR版もプログラマやデザイナーなど各スタッフが本気で取り組んだ結果、最高の仕上がりになっています。面白いですよ。

EoR_iJOU0AIRPFf.jpeg

改めてになりますが、Amazon先行予約の締切は今日です。まだまだ予約は受け付けますが、先行はここまでとなります。

最後に直球で。もし、興味があるけど、まだ予約できてないよ?という方は気分が乗ったらぜひお願いいたします。『アルトデウス: BC』をプレイして、何でこの作品が今生まれたんだろう?どんなところが開発で大変だったのだろう?など色々と考えを膨らませていただけると嬉しいです。

ゲーム体験も音楽も芝居も演出も『アルトデウス: BC』は最高です。

37年間生きてきて、こうした作品に携わることができていることを幸せに思っています。皆さんの応援があれば、『アルトデウス: BC』は更に大きな一歩を踏み出すことができます。

まだまだVRムーブメントはこれから。これからも一緒に盛り上がりましょう。

Amazonの予約はこちら

『アルトデウス: BC』宣伝プロデューサー川野優希